検診で行うこと
検診の項目は、問診、視診、子宮頸部の細胞診、内診です。細胞診では子宮の入り口の細胞をこすり取り、問診以外は数十秒で終わるとされています。NHSによると、検査自体は5分未満、全体で約10分です(英語)。調べる場所は子宮頸部の、細胞が入れ替わる移行帯です。
結果のたどり方
| 方法 | 結果 | 次に起きること |
|---|---|---|
| 細胞診 | 精密検査は不要 | 2年後に次回 |
| 細胞診 | 要精検 | 必ず精密検査(コルポスコープ検査と組織診)。必要なら円錐切除 |
| HPV検査単独法 | 陰性 | 5年後に再度 |
| HPV検査単独法 | 陽性で、細胞診は異常なし | 1年後に再度HPV検査 |
| HPV検査単独法 | 陽性で、細胞診に異常 | 専門の医療機関で直ちにコルポスコープ検査と組織診 |
精密検査のコルポスコピーは、拡大鏡で子宮頸部を観察する検査で、疑わしい部分があれば一部を採って調べます(組織診)。HPV検査単独法は30歳以上が対象で、2024年4月から、要件を満たす一部の自治体の住民検診で行われています。自己採取は、細胞が十分に採れないことが多いため、控えるよう案内されています。
HPVとの関係
厚生労働省のQ&Aによると、子宮頸がんの患者の90%以上でHPVが見つかります。HPVは一般に性行為を介して感染しますが、感染しても必ずがんになるわけではなく、約90%は2年以内に免疫でHPV検査が陰性になります。長く検出され続けると、前がん病変を経て数年〜十数年かけてがんになりうるとされ、喫煙でリスクが上がります。
HPVワクチンは、定期接種として小学6年〜高校1年相当の女子が公費の対象です。2026年4月から公費は9価ワクチンのみです。感染を100%防ぐわけではなく、ワクチンと検診はどちらも有効で、両方受けることが大切とされています。副反応の主なものは発熱、接種部位の痛みや腫れ、注射をきっかけとした失神で、多様な症状の報告もありますがワクチンとの因果関係は証明されていません。最新の扱いは、厚生労働省のページで確認してください。
受ける前に知っておきたいこと
- 月経中の受診はなるべく避ける
- 妊娠中は望ましくなく、受ける場合は妊娠のごく初期
- 痛みを感じやすいなどの不安は、事前に伝える。強い痛みや違和感があれば我慢せず伝える。緊張したら深呼吸して足の力を抜く(国立がん研究センター)
- NHS(英語):通常は痛くないが、不快や痛みを感じる人もいる。いつでも中止を頼め、小さい器具や別の体位も頼める。少量の出血は数時間でおさまる。大量の出血や数時間で止まらない出血は受診
痛みの出る割合、出血の頻度の数字は、日本語の公的ページでは確かめられませんでした。月経以外の出血、閉経後の出血、不規則な月経があるときは、検診を待たずにすぐ受診してください。
検診の不利益と限界
国立がん研究センターは、検診の不利益として、偽陰性、偽陽性、過剰診断、偶発症を挙げています。決まった間隔より頻繁に受けても効果は上がらず、偽陽性などの不利益が増えることがあります。HPVと無関係の頸部の腺がんの一部は、検診で見つけにくいとされています。
よくある質問
子宮頸がん検診は何歳から、何年おきですか?
国の指針では、細胞診は20歳以上で2年に1回です。HPV検査単独法は30歳以上で、2024年4月から要件を満たす一部の自治体で実施されています。
検診で「要精検」と言われたらどうしますか?
必ず精密検査を受けます。コルポスコープ検査と組織診で、詳しく調べます。
出典
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん検診について」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん 検査」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん 予防・検診」
- 厚生労働省 広報誌「ワクチンと検診で防ぐ子宮頸がん」
- 厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」
- NHS「Cervical screening: what happens」 (英語)
この解説は、下に挙げた公的機関・学会・医学情報サイトの記述を読み、書かれている範囲で編集部がまとめたものです。診断や治療の代わりにはなりません。気になる症状があるときは、医療機関で相談してください。